とまとさんの生存報告。

働きながら最終的に小説家になりたい人のブログ。

朝ドラ『スカーレット』の感想とネタバレ。

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朝の連続テレビドラマ小説「スカーレット」を楽しみに観ております。

平日はなかなか観れないので、週末の一挙放送をみていますよ。

 

スカーレットのあらすじ。

 

主人公の川原喜美子(戸田恵梨香)は戦後、大阪から滋賀の信楽に家族でやってきます。

幼少期も三姉妹の長女として家事をがんばっていました。

それでも、友達に恵まれ、草間さん(佐藤隆太)という人生感を変えてくれた人との出会いもありました。

 

幼少期が終わり、家計の苦しさから大阪へ一人、働きに出ることになりました。

友達は高校へ進学するのに、中学生でひとり住み込み働きに出たんですよ。

父親(北村一輝)がまるで漫画じゃりン子チエに出てくるテツみたいに本当に、自分勝手な父親なんです。

本当は信楽に残っていたかったのに、働きに出ました。

 

そこで、下宿屋荒木荘に女中として働きます。

前任の女中さんは家事のプロでとても厳しく指導してくれました。

けれど、とてもいい人です。

最初は憎らしい意地悪ばあさんかと思いきや、厳しさの中にやさしさがあったんです。

晴れて、ひとりで下宿屋を切り盛りできるようになった喜美子。

余裕が出てきたので、働きながら大好きな絵を学ぼうと考えていました。

しかし、家の借金のせいで強制送還されます。

ここで、また信楽に逆戻り。

 

信楽に戻って食堂のパートしながら、絵付けの勉強をしたいと思いました。

けれど、働きながらってなかなか難しいんです。

家族も残業とか聞いてなくて家事のことで喧嘩してしまうこともあります。

父親は風呂が沸いてないことで茶舞台をひっくり返します。

甘えた性格の次女は姉が早く帰ってこないことを責めます。

夢を断念しようと思っていたのですが、考えが変わります。

 

それは地元の陶芸の会社で火鉢に絵付けをしていた先生に出会ったことです。

深野心仙(尾形イッセー)。

朝は絵を描くとき集中しているから、見てはいけないとお弟子さんに言われてました。

けれど怖いものみたさでしょうか、絵を描きながらうめいている先生の顔を喜美子は覗いてしまいます。

すると先生はうめきながらも笑っていたのです。

戦争があって、描くことをやめてしまった先生でしたが、火鉢に絵を描いてあるのを見て本当に戦争が終わったことを実感したのです。

だって、火鉢に絵柄なんて必要ない、なのに描いているんですから。

そこから、絵が描けるだけで笑顔になってしまうのです。

 

そこで、喜美子はやりたいことをみつけます。

最初は絵付けをやってみたいと思っていたのですが、そうではなく「深野先生についていきたい」という答えにいきつきます。

父親は先生に女の子は続かないと言われて腹がたってしまい、家庭の事情はありますが売られた喧嘩を買う性格から、すぐに辞めるなよ、と言って許してくれます。

ようやくスタート位置にたてました。

 

ここまでが、11日~の週のあらすじです。

 

 

感想

先生の戦争の話に涙しました。

深野先生、通称、フカ先生は欲しいものをなんでも家族のために描いてきました。

白米が食べたいと思った家族に欠けてない茶碗にてんこもりのごはんを描いて喜ばれます。

胸をわずらった父親が海を見たいと言えば、海岸を描きます。

人が喜ぶ絵をずっと描いてきたのですね。

戦争になって戦争画を描くようになってからは、ひどい絵を描かなければなりませんでした。

戦争が終わって絵をやめていましたが、火鉢の絵付けに出会います。

戦争は人から絵すらも奪っていたんです。

 

喜美子が弟子入りしたのくてもお金がないことを先生に言うと、「お金の話はしてへん。絵付けをやりたいのか、絵付師になりたいんかどっちや」と問います。

私も働いていて、家事もしているから、小説を書けないと最近、考えていました。

お金があったら、働かずに書けるのに、とも。

でも、本当にやりたいことがあったら、お金がないことは理由にならないのだと思いました。

 

昼間、食堂で働いているのですが、パートのおばちゃんに「おしゃべりしよう」と誘われます。

けれど、喜美子は事情を話して、絵の練習をさせてもらいます。

帰宅して家事が終わってからも絵を描きます。

私にはこのくらいの情熱が足らないわと焦りました。

けれど、躍起になる喜美子に、先生は横道も大事と言います。

違う題材をくれました。

兄弟子に早く追い付こうと思うのですが、一気に距離は縮まりません。

じっくりした方がいいと説かれます。

そうか、とストンと心に落ち着きました。

じっくりやった方が力がつく。

やっぱり、小説教室で基礎を学んだり、小説を読むことは無駄ではないですね。

 

創作をしている人、働いている人、家事をしなくてはいけない立場の人はとても、共感できるドラマだと思います(あと長女)。

川原喜美子のモデルは、信楽の陶芸家「神山清子」さんという実在した方。

女性に陶芸は無理だと言われていた頃、常識を打破して陶芸家になった草分け的存在。

それだけでも、すごいのに、息子さんが白血病になってドナーを探すことになって駅前で呼びかけたそうです。

それが骨髄バンクの始まりとか。

すごく革新的な女性です。

 

これからの展開がとても楽しみなドラマです。

人生って本当にうまくいかないことばかりですが、ふんばる喜美子を応援していきたいです。