とにかくウツなOLの、人生を変える1か月が元気になれる一冊!
とにかくウツなOLの、人生を変える1か月 (角川ebook)
- 作者: はあちゅう
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/09/05
- メディア: Kindle版
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ブロガーでライターで小説家、つまり文筆家であるはあちゅうさんのエンタメ小説。
だいぶ前に発行されたもので、古本で買っておりました。
実は冒頭読んでいると、なかなか頭に入ってこなかったんですよね。だから読了が今日に至りました。
ストーリーとしては、仕事も忙しくて、でもこの仕事でいいのかと思っていたり、体型も気にしてて彼氏もいなくて両親も仲悪くて、とにかく何もかも不満なOLがメンタルジムに通いだして毎日が変わる話です。
実用書でもあり、物語ともなっています。
メンタルジムヒカリ、にはモデルのヒカリさんがひっそりと営業してます。
カウンセリングというより、お話を聞いてアドバイスするジム。
いつも、色々なお茶をヒカリさんは淹れてくれます。
メンタルジムは、決して押し付けはしません。
ヒカリさんが何かしてくれたり、何かしなさいと言ってうまくいかなければ、他人のせいにして逃げてしまうからです。
これ私やん。
そう感じる箇所がいくつかありました。
うまくいかないのは、他人や環境のせいだと思っていました。
まさにタラレバ。
OL奈緒の悩みは、
・体型→もう少し痩せたい。
・仕事→やりがいのある仕事をしたい。誰にでもできるようなことではなく、自分にしかできない仕事がしたい。
・時間→余裕がほしい。リフレッシュしたい。休みをとって旅行にも行きたい。仕事や遊びの合間に、ふと「こんなことをしていていいのか」と思ってしまって心から楽しめない。
・お金→お金の余裕を持ちたい。
・人間関係→家族の仲が悪くて、家の中の雰囲気が悪い。父と母に仲良くしてもらいたい。
・彼氏がほしい。
だいたい似たような悩みです。
こちらの悩みを書き出し、順番に一章ずつ解決していきます。
体型に関しては、痩せたら幸せになれるのか、自問自答すること。
だとしたら、続かないことを責めない程度に生活にダイエットを取り入れること。
ちょっとずつ変えていけばいい。
運動のジムに行かない選択をしているのは自分だったんです。
自分の選択の末に自分の体型があることが嫌だったことに奈緒は気づきコンビニ飯や、間食をフルーツにしたりします。
これって、特別なことじゃなくて誰でも知ってる知識ですよね。それを実行するしないは結局自分なんです。
仕事に関しては、好きでやってる仕事じゃないという意識を変えること。
今やってる仕事は自分にしかできないのです。
そういう風に本気になることから逃げず、また本気を出していないと自己を過大評価しすぎず、目の前のことに一生懸命になること。
これが自分の仕事なんだ、と意識を持ってやる。
奈緒は意識を持ってすることで、後輩に仕事を割り振っていくことを覚えます。
全部自分でやらないと、という責任感や不安から抱え込みすぎていたんですね。
私もこのような意識でやっていけるでしょうか。
時間については、通勤時間を逆に長くするという案が出ました。
詳しく言えば、長い通勤時間として計算して行動する、です。
朝にゆっくりしたいなら、2時間の通勤時間を確保するように動くのです。
時間はつくるもの。
濃度を濃くすること。
なるほど、と思いました。
お金の余裕を持ちたいに関しては、貯金貯金とするのではなく、余裕を持つために使ってみるというこが大事です。
奈緒は化粧品やテンションあがるポーチ、など自己投資していきます。
話が前後しますが、時間編にて旅行に行くことで、自分を取り戻します。
旅行も、自分をみつめなおすものだから、観光地にいって、あれこれ回って、というより、京都でわらび餅を食べる、これだけで旅に行くのがいいみたいです。
食べ物で予定組むのいいですね。
私も最近旅行行きたいと思っていましたので、これは参考になります。
これだと、わらび餅を食べただけで目標達成なんです。満足度も違いますね。
両親の仲違い。
ヒカリさんは親の問題は奈緒さんの問題ではないと指摘します。
このあたりに関しては、すぐに奈緒は納得できませんでした。
けれど、
自分のせいで仲が悪いと思っていたことに気付きます。自分は悪くなくて、それ以前に仲が悪かった。
それでも離婚していないのは、両親が選択していること。
自分は自分で幸せになることを許すこと。
ギャフン。
私もメンタル系の本読んだら必ず行き着くのが、自分が幸せになることを許すこと。
です。
自分を大事にすることの意識改革ってかなり難しいですね。
彼氏がほしい、に関しては、ここまでいくと毎日の生活に奈緒は満足し始めていたので、欲求は薄くなっていました。
カウンセリングで、ヒカリさんにどんな彼氏が欲しいか尋ねられます。
優しい人? しか答えられない奈緒。
イメージできていることは叶う。
そして、変わる覚悟がない人は恋できないの。
と言われます。
これも私やん(笑)
どうしても、今より何かを削って相手に合わせなくてはいけません。
変わらずに相手が全て合わしてくれるなんてあり得ません。
奈緒は好きな人もいないのに、恋がしたいと焦る必要はないことに気づきます。
ゆっくり自分磨きすることにして、仕事にがんばります。
物語ではちょいちょい同僚の吉田が出てきます。
奈緒は毎日、色々な人に声かけて挫折も知らなさそうで鬱陶しいと思ってました。
考え方が変わって、見方を変えます。
吉田が歩いてるのは気晴らしで、楽しそうにしてるのは楽しくなくてもそうしてたら楽しくなるから、とのことでした。
メンタルジム行かなくても彼はわかって実行していたのです。
最後、契約期間が終わり奈緒は卒業します。
ヒカリさんがジムを開いた真相をききます。
人は幸せになりたいって思うよりも幸せにしたいって思うほうが、きっと幸せになれるのよ。
事故でモデルができない可能性があったヒカリさん。死ぬかもと思ったとき口座の預金額が頭によぎったそうです。自分のために何も使ってない! って。明日死ぬかもって思って生きるのって難しいです。つい忘れてしまいます。
誰かを幸せにできたら、きっといい人生です。
自己犠牲じゃなくてそれが自身の幸せの近道かもしれないですね。
早業を教えてもらった気分です。
とても鬱々と毎日が不満の連続であるなら、本書をとってみてはいかがでしょうか。
とても、デトックスできる一冊ですよ。